1月の茶道公開講座のテーマは「松竹梅 新春長板一つ飾り」でした。
「松竹梅」は縁起物の一つで吉祥の象徴とされ、お正月などによく目にします。
中国でも、風雪や寒さに耐えて緑を保つ松、竹と、他の植物に先駆けて花を開花させる梅を「厳寒三友」
として珍重されています。
日本では奈良時代に伝わり、「万葉集」や「古今和歌集」にも登場しています。
床飾りは、お正月らしく
「常磐なる松の緑も春くれは今ひとしほの色まさりける」の軸が飾られました。
長い厳しい冬の最中、春のやわらかな訪れが待たれます。
蓋置は緑楽 馬鈴型の「根引松図」、
水差しの上には梅枝が飾られました。
茶杓は松でできている「睦月」と名付けられたものが使われています。
本日は贅沢にも、12月分、皆違う種類のもので作られた茶杓を
先生がお持ち下さいました。
中には、つつじ(5月)や、さるすべり(9月)など
茶杓としては珍しいのではと思われるものもあります。
また本日は、一月のお点前として「長板点前(ながいたてまえ)」をお披露目です。
平染付竹図の大ぶりな水指を長板中央に据えます。
水指の蓋は立てかけるのではなく、平らにおいても良いそうです。
主菓子は、新春らしい主菓子、神田にあります「ささま」さんの「若竹」。
梅をかたどったもので彩りも綺麗です。
そしてお正月の茶席といえばお酒一献と、海の幸、山の幸を頂きます。
お酒は、さわやかな香りとツルツルとした透明感のある口当たり、
米と水にこだわった新潟長岡市の「吉乃川」。
海鮮は、「ホタテの旨煮」、山鮮は、「生姜の酢漬け」をご用意致しました。
絢爛豪華なお茶席で頂く一献は格別!
今年は酉年。何だかご利益を頂いて飛躍の年になりそうです。
ご参加いただきました皆様、ありがとうございました。
次回は二月二十五日(土)、テーマは「茶席で香を聞く」。
茶席で香を聞く所作や茶道具についてお話しを伺い、
その後、廻し点てでお茶を召し上がっていただきます。
次回もぜひお出かけ下さいませ。