8/27(日)に茶道部による公開講座が行われました。
今回のテーマは花寄せ、「白秋を前に」です。
「白秋」とは古代中国の五行思想「青春、朱夏、白秋、玄冬」からきており、
春は青(青春)夏は赤(朱夏)秋は白(白秋)、冬は黒(玄冬)をいいます。
元は五行なのでもう一色(黄)があるのですが、四季にあてはめることが
できないので、四季それぞれのお終いにある土用の期間に「黄色」を
あてはめているようです。
今回のテーマ「花寄せ(はなよせ)」とは、茶席に集われた皆さんで
床に置かれた様々な花入(はないれ)に、順々にお花を入れ込む式のことです。
全体を見極め、前の方が中央の花入れを選ばれたならば次の方は
右へ、また次の方は左へ、とバランスよく入れていきます。
まずは正客の先生が中央の瓢の花入れに。
次客の方からは、花入れを選び、中央に据えてある花材の前に進みます。
入れる花を何種類か選び、花入れの前で一礼、左手に組んで、生花に
手のぬくもりが伝わって花が傷まないように、素早く入れます。
昨年は、色鮮やかに夏の彩りを表現しましたが、今年は葉の緑と
清楚な白い花だけで、凛とした神秘的な世界を描き上げました。
一巡目は皆様、難なくこなされました。
男性の方は、やはり大胆に、それぞれの個性が光ります。
二巡目は、メインとなるお花や花材も少なくなり、限られた中で
描かなければなりませんので、たいへん勉強になります。
今回の点前は、オランダ焼きの水差しの上に葉蓋(はぶた)。
茶碗は、河村又次郎の白の窯変、茶杓は、白の牙。
こちらも葉蓋の緑に、白の景色を描き出します。
干菓子は銘菓「しほがま」。仙台駄菓子本舗 日立屋製です。
菓子器は真塗四季花文皿。
お皿の漆黒とお菓子の白の対比がとても映えます。
主菓子は和菓子屋”ちもと”の「水ぼたん」でした。
ご参加頂きました皆様、ありがとうございました。
それぞれの想いを込めて入れて下さった茶室、見事な景色となりました。
次回の公開講座は9月24日(日)14:30より行います。
テーマは「山吹の里」、太田道灌公の御霊にお茶を差し上げます。
いかなるお話しが背景に隠れているのでしょうか、楽しみですね。
それでは、次回もぜひお出かけ下さいませ。